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 魂を知る占いTOP ジャンからのメッセージINDEX |
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最近、コンドミニアムを購入しました。海が目の前に広がる、以前からずっとほしかった物件でした。購入後ニューヨークの自宅に戻るまでの約1ヶ月の間、私はそのコンドミニアムに住んでいました。 この家に住み始めるとまもなく、私はなぜか憂鬱な気分になりました。占星術家としてたくさんの時間を瞑想に費やし、霊的な修行を積んできたおかげで、私はこの10年あまりというもの、まったく落ち込んだことがありませんでした。それなのに、念願の家に引っ越したとたんに暗澹たる絶望感を覚えたのです。こんなにのどかで美しい環境だというのに、毎朝目覚めるたびに、私は必ず絶望感に捕らわれました。 否定的な感情が起きると、私はすぐにその原因を分析し、つきとめてからその感情を解放するようにしています。私は占星術による鑑定をしてみましたが、絶望感を誘発する要素はどこにも見当たりません。それではこの家の前の所有者が何か悪いエネルギーを残していたのでしょうか？ そんなことはありえません。過去２年間、この物件はバケーションを楽しむ人々のために、貸し出されていたからです。だとすれば、この絶望感はいったいどこからきているのでしょうか？ 原因がわからないまま私はニューヨークに戻り、気分はすぐに「通常モード」に戻りました。絶望感のかけらもなく、いつものようにハッピーで穏やかな心境です。それでもあの新しいコンドミニアムでずっと漂っていた絶望感が気になったので、たくさんの友達に話しては何らかの客観的な意見や、ヒントになるものはないかと探し続けたのです。あれこれ手を尽くして調べた結果、私はついにその答えを、数秘術という宇宙の叡智の中に見つけました。 数秘術によると、どの家にも固有の波動があり、それは番地によって決まるといわれています。これを算出するには、住所にあるすべての番号を一桁にして足していき、その合計をさらに一桁にして合算し、最後に一桁の数字を出します。たとえば「3965」という番地は「３」「９」「６」「５」の４つの数字を合計して「23」、さらに「２」と「３」を足して「５」となります。したがって「クレアボーン・ロード3965」という住所に立つ家は、「５の波動」をもつ家ということです。 私が生まれ育った家の番地を計算してみると、それは９の波動をもつ家でした。あの家に住んでいたころ、私はたくさんの辛い体験をしましたが、幼かったためにそれらを上手に乗り越えることが出来ませんでした。やがて大人になり家を出た私は、いろんな体験を通じて成長し、人生における成功や達成の喜びをたくさん味わいました。 それから多くの年月が経った今、私は「９の波動」をもつ家にふたたびび巡り合ってしまったのです。９の波動――それは私が幼いころ解決できなかったカルマ（宿命の体験）を内包するものです。新しいコンドミニアムで感じた絶望感は、私が幼いころに感じていた絶望感と同じものでした。私がこのコンドミニアムを購入するに至る過程を振り返ってみると、それはごく自然な成り行きで、運命のいたずらや何かの手違いとはとうてい思えません。どうやらこれは、すっかり成長した私の姿を見た宇宙が、子供のころには乗り越えられなかったハードルを、今度はうまく乗り越えられるだろうと「判断」し、私にこの因縁の家をもたらしたのだろうという結論に、私は思い至りました。私の人生の始めに起きた「未完成の章」を今ふたたび経験し、克服できたあかつきには、より洗練され、均整の取れた人格が作られるというわけです。 過去の辛い経験を癒し、同じ思いを二度としないために、私たちはこうして過去の状況に舞い戻ることが往々にしてあるものです。そして、それらを克服するたびに、私たちは心の偏りを正し、より完全な人格を身につけていくのです。『辛い経験をふたたび味わうなんて』と思ってはいけません。人生の展開は基本的に私たちの味方――つねに、それまでとは違った対処の仕方や生き方ができるよう、新しい機会を目の前に提供し続けてくれるのですから。アメリカ映画に、「恋はデジャ・ブ」（原題：Groundhog Day 注１）という作品がありました。何かをうまく克服できないと、その課題は、いつか克服できる日まで手を変え品を変え何度でも私たちの目の前にやってくるものなのです。 注１: 聖燭節の日。この日にマーモット（リス科の動物）が冬眠から覚めて穴を出て、もし晴れた日で地上に自分の影を見ればさらに6週間の冬ごもりに戻り、春の到来が遅れるという言い伝えがある。米国の大部分の州では2月2日がこの日にあたる。日本では「啓蟄」（けいちつ）がこれに近い。 
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