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vol.23
「『追われる者』より『追う者』になる」
From Powerlessness to Power

 人生には、ある日突然耐え難いことが起こるものです。愛する者との死別、失業による収入源の喪失、災害による住宅の倒壊、大切にしていた所有物の盗難、体や心が元通りにならないほどの重大な事故……どれも癒すまでには長い時間がかかります。

 こういうトラウマに直面すると、人はまずそのことを否定しようとします。状況の変化を受け入れて自分も変化することより、変化を拒絶してそれまでの現実の続きを生きるほうがずっとラクだからです。私たちは目の前で起きた惨酷な事態に目をつぶり、失ったものさえ取り戻せばまたもとの、慣れ親しんだ暮らしに戻れると考えるのです。

 私たちがどれほど拒否しても、ひとたび起きたものはもうなかったことにはできません。地球という惑星で、唯一変わらず当てはまる法則と呼べるものが『変化』です。変化は世の常。諸行無常なのですから、避けられない変化が訪れたら観念して受けとめ、現実に即した対処を考え、実践していくのが望ましい姿勢と言えます。進んで受けとめる意志をもつことで、恐ろしい破壊力に見えていた変化の正体が、あなたの頼もしい味方に変身するのです。

 トラウマではありませんが、私が20代前半の頃にこんなことがありました。ボーイフレンドと私はある日、カーニバルでデートをしていました。アメリカのカーニバルにはつきものの観覧車を見つけたボーイフレンドが乗ろうと言い出したのです。

 高い所が苦手な私は、ふつうは「やめておくわ」と言うところですが、それは籠が8つ程度の小さな円の観覧車だったので、乗ることにしました。私たちふたりが乗り、最後の籠に乗客が乗り込んだとき、予想外の動きが起こり、私は愕然としました。

 見ると、私たちが乗った観覧車と同じものが全部で3つあって、巨大な観覧車の円に取りつけられていたのです。『予想外の動き』というのは、隣の小さい観覧車についている籠に乗客を乗せるため、私たちが乗った観覧車が、大きいほうの観覧車の円に沿って120度移動した結果によるものでした。

 私はその瞬間に、自分が乗った2重観覧車の仕組みがわかりました。乗客が乗り込み次第、巨大な観覧車は動き始め、そこに取りつけられた3つの小さい観覧車はそれよりも速いスピードで回る。つまり籠に乗った乗客は地球を回る月のようにらせん状にぐるぐる回るというわけです。

 私は恐怖におののき、乗客が乗り込んでいる間に観覧車の鉄骨を伝って降りようと真剣に考えました。けれどもボーイフレンドは私を制してこう言ったのです。「ジャン、観覧車が動き始めたら、力いっぱい足を踏ん張って、自分が動かしていると思ってごらんよ」と。すべては手遅れ、と観念し、降りるのをあきらめると、すぐに観覧車は動き始めました。私は言われたとおり、足を踏ん張って、自分が巨大な観覧車を運転していると思うようにしました。驚いたことに、恐怖心はエキサイティングな喜びに変わっていたのです。

 あの日の経験は本当に貴重なものでした。訪れた『変化』から逃げるのではなく、それを起こした当事者としてみずからをとらえましょう。その責任を負った瞬間から、『変化』や『トラブル』といった課題に対する『無力感』や『恐怖感』は自分をパワーアップさせてくれる貴重な体験となるのです。









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