ミス・ペルセフォネーの西洋占星術研究
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No.6 西洋占星術師とは?

 西洋占星術師に限らず、「占いは当てモノではありません」と言われる研究家の先生も多いのですが、アドバイスをする場合、その予知が正しいことが大前提となります。もし、大前提がなければアドバイスの内容がお門違いのものである可能性もあるからです。見解や予言に自信があればこそ、アドバイスの価値があります。ですから、アドバイザーには多くの占星術上の知識と経験と社会常識が必要となります。

 このような適性をもち、しかも、研究や鑑定という修行段階をくぐり抜けて、ようやくアドバイザーの入り口までたどり着きます。そこで立ちふさがるのはアドバイザーとしての徳分です。なぜなら、アドバイザーは「幸せになる天才」でなくてはならないからです。何をやっても成功しない占星術師が、たとえ、「こうすれば成功しますよ」と言っても、説得力に欠けてしまいます。不運な人間が他人を幸せにすることはできません。

 時には、お金の悩み相談までも占星術師に舞い込みます。借金を抱えて悩んでいるとか、仕事でうまくいかないとか、悩みにもさまざまな種類があります。占星術師は悩みに対する的確なケアや施しを要求される職業で、時にはお金を貸したり、金銭的な施し、病気の看病さえも求められることさえあります。

 しかし、当然のことながら、お金の悩みは銀行や金融業者、肉体的な病気に関しては医者や看護婦に任せることが大切です。何よりも占星術師は精神と心の指導者であり、癒やしや啓発を助ける人物でなくてはなりません。そのためには身心ともに健全でなくてはならず、その健全さが人徳に当たる部分だと思います。


 以前、私はお金の相談を持ちかけられて、どうしても断りきれず大金を貸してしまい、結果的に大変な思いをしたことがあります。それ以来、決してお金の相談には乗らないようにしています。他人から頼られることは、確かに良いことですが、限度を超えると、他人の依存心を招いてしまいます。

 人助けは徳分を高める行為だとは思いますが、自分の身近に依存心の強い人間ばかり引き寄せてしまいます。そして、依存した側の人々の不徳をつくり出していきます。かえって相手に申し訳ないことをしたと思います。援助とは、とても難しいものだと知りました。


 占星術師とは、相談者が自力でがんばるためのアドバイスや慰めを与え、前向きなエネルギーを注ぐ仕事です。他人の人生に関与はするのですが、相手が自力でがんばれるように、適切なアドバイスをする職業です。相談者の代わりに苦労を背負ってあげてはいけないのです。さらに、前向きなエネルギーを相談者に注ぐためには、自分自身が前向きに生きている必要があります。占星術師自身が悩んでいたら、他人の悩みに耳を傾ける余裕などないからです。

 しかも、堂々巡りのように悩んでいる、超ウルトラ級の相談者が次々とやってくるのですから大変です。暗い人と会っても、決して暗く落ち込まず、元気でいられる占星術師。悩みや暗い気持ちをいっさい排除し、相談者に元気なエネルギーを贈れること。そういった精神や心の制御能力をもっていることが、占星術師の適性といえます。

 さて、同じように見えても占星術研究家とカウンセラーとはまったく違ったカテゴリーに分類されます。研究そのものが好きな研究者や学者タイプは、本などの執筆活動を積極的に行い、文筆活動によって精神的な啓蒙(けいもう)を行う人です。

 カウンセラーとは心の看護婦さんやヒーラーとしての役割です。「占いが当たるかどうかはどうでもいい。ただ慰めてほしいだけ……」という相談者もかなりたくさんいらっしゃいます。そういった方々の慰め役としての役割にも答えていく必要もあります。きっと世の中には人の心を言葉で慰めてくれる場所が、少ないからだと思います。この点において、占星術師にはさまざまな役割があり、最近は自然にふたつに分類されてきています。

 ひとりで何役もこなすスーパー占星術師を見ていて思うのは、「人への愛情と理解。人生に対する希望的観測」の部分が特別に優れているのではないかと思います。相談者の人生がどんなに厳しいものと予知されても「人生を100倍、楽しく生きる方法論」を次から次へと思いついてしまう脳天気さ、おめでたさをもった人物こそ、実はもっとも人類の役に立つ最高の占星術師なのではないかと思います。


 おめでたい人間という言葉は、日本語では悪い意味で使われることが多いのですが、おめでたい人とは、実は神に祝福された人だと思います。おめでたい惑星のことを中国では「歳星=木星」と呼びますが、木星はまさに神、アドバイス、幸運を支配している惑星なのです。私たちはみんなもっと、おめでたい人間にならなくてはいけませんね。

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