ミス・ペルセフォネーの西洋占星術研究
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No.2 東洋で生まれた占星術

 さて、このあたりで、西洋占星術の基本となる思想について触れておきたいと思います。占星術が誕生した地域ですが、メソポタミア文明やインダス文明、シュメール文化が発達した現在のエジプトやインドの付近と言われ、占星術の思想の根源は東洋にあるといえそうです。

 そして、東洋哲学のバックボーンとなっているものには、古くはバラモン教があげられます。バラモン教から生まれた宗教にはイスラム教、ヒンドゥー教、仏教といった、東洋の三大宗教があり、イスラム教の教理の根底には魂の不死、ヒンドゥー教、仏教には輪廻(りんね)の思想が流れています。

 輪廻(りんね)の思想とは、人間の肉体はいつかかならず、死を迎えますが、魂は死を迎えることがありません。魂は不滅の存在で、霊界に昇った魂は、時期が来ると再びこの世に降りて、別の肉体に宿ると考えられているのです。


 魂が輪廻(りんね)するかしないかで、死生観が変わり、死を恐れる気持ちが薄れますよね。私も魂の輪廻を確信すると同時に、急に身近な人が死に直面したときの接し方が変わりました。

「また、きっと会える!!」というポジティブな意識です。


 西洋占星術と並んで、本格占星術として伝承と発展を続けたのが、最近にわかに注目を浴びているインド占星術です。インド占星術は別名、ヒンドゥー占星術、ジョーティッシュ(光の科学)とも呼ばれ、インドに生まれたヒンドゥー教徒のための占星術です。

 インド国民の約90パーセントがヒンドゥー教を信仰しており、カースト制度という厳しい身分制度のもとで生きています。インド人は家系のカーストを選ぶことはできません。およそ10年前までのインドでは、カーストによってほぼ100パーセント、その人の職業や一生が決まっていました。

 ところが、それは理不尽な不平等ではありません。なぜなら、生まれ落ちる家のカーストは、本人自身の前世の行いが決定しているからです。前世の行いの結果を今生のスタートラインとして、誰もがそこから前に進んでいくというわけです。


 これは、自分の人生を誰のせいにもできないことを意味しますよね。

 みんなよく、自分に起こった不都合なことを親のせいにしたり、周囲の人のせいにしたりしますが、基本的に何もかも、自分の過去世の行いの結果ということになり、誰も責められなくなるんです。

 それが、東洋哲学のすばらしいところです。


 インド占星術ではホロスコープのことをカーラチャクラ(室の輪)と呼びますが、チャクラとは曼陀羅(まんだら)のことを意味します。曼陀羅(まんだら)とはこの現世を、神の目から眺めた絵のことです。前世での自分自身の行いが現世の出生を決定し、そのカルマから逃れることは、死んで生まれ変わる以外には不可能でした。
 インドではカースト制度によって一生の職業が決定されます。王家に生まれれば将来はマハラジャで、召使いの子供に生まれれば一生かかっても召使いです。

 このようなカースト制度が今も残っているインドでは、ヒンドゥー教の教理に沿った生活が今でも、人々に深く根づいています。カースト制度は時には、人生に対する絶望や虚無的思想、厭世観(えんせいかん)にもつながります。こういった宗教を利用し、政治権力が手を携え、悪がはびこりやすい状況をもつくり出すからです。
 しかし、多くの人々は一生懸命に今日という日を生きており、神に祈り、働いて家族を守り、自分の明るい来世を夢見ています。


 今日を大切に生きること。

 生かされていることを神に感謝する気持ちが大切ですよね。
 そういった謙虚さが人生を豊かにしてくれると思います。


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