ミス・ペルセフォネーの西洋占星術研究
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●木星の章

黄道公転周期約11年8ヶ月

☆木星が支配する事柄

哲学、宗教、神のご加護、真理、法律、楽天性、成功、発展、正義、公明正大さ、幸運、寛大、精神的援助、大学教育、研究

☆木星が支配する人物

教育者、アドバイザー、医者、僧侶、牧師、出版人、中年期の人

 木星は神様や先生との関係をつかさどる星です。木星の配置が良ければ優れた精神的指導者と巡り逢い、正しい教育を受けることができます。西洋占星術では木星は最高の大吉星です。木星によって人生の幸運度が決まり、星座や室、アスペクトが良ければ社会的に成功することができます。他人からの信頼を得やすく、棚ボタ的な成功をつかむことも可能です。『信頼される人』とは、すでに幸運のスタートラインに立っているようなものだからです。

 しかも、木星は正直で明るく、何があっても暗く落ち込んだり、ずるい行為をしたりしません。他人の欠点や落ち度を寛大に許し実直に生きながら、日々、仕事や研究に励んでいるのです。ただし、成功といっても、それは世俗&物質的成功とはかぎりません。仕事で成功するには現実的な職能を必要とします。職能がないのに人格だけで成功することはできません。『人事を尽くして天命を待つ』という言葉がありますが、職能が身についたあと、その人の成功のカギを握っているのが木星です。木星は幸運と不運のカギを握っている星でもあるのです。


   ☆木星が支配する幸運とは、老いや貧困にさえも打ち
   勝てる幸運です。私たち日本人は『お金さえあれば幸
   せになれる』と信じているところがありますが、本当
   の幸福はモノに縛られませんよね。だからこそ、物質
   文明の遅れた未開の世界でも、神を祭りながら、みん
   なで明るく笑って生きていけるのです。いつか訪れる
   老いや病気、不運に見舞われても、それでもなお明る
   く生きていけるのは精神的な喜びがあるからです。


 人生の成功不成功のカギを握る木星ですが、この星がつかさどるのは精神、知識、正義の世界です。不運に見舞われている人や、病人の精神や身体に対して援助をする医療の世界、正しい知識を世の中に送り出す出版の世界をつかさどるのが木星です。現世的な幸福にかかわる金星は恋愛とお金をつかさどりますが、木星は精神的な信頼、結婚、契約という社会的約束を支配しています。恋愛は神様の承認がなくてもできますが、結婚は神様の許しがなければ成立しないものなのです。

 恋愛と結婚の違いは、金星と木星の違いと同じ意味をもちます。恋愛は金星と火星に支配され、肉体的な魅力が動機になって始まります。しかし、結婚は精神的な信頼関係が動機となることがふつうであり、それがない結婚は長続きしません。ですから、浮気や不貞を理由に夫婦が離婚するのは、極めて正当な決断といえるでしょう。約束を破られて、信頼関係が失われてしまったら、結婚生活を継続することが難しいからです。精神的な信頼関係が失われた夫婦をつなぐものは、子どもや社会的な責任以外にはなくなるでしょう。

 男性が妻を、女性が夫を選ぶときに、万一、相手の肉体的な魅力だけで選んでしまうと、いつかかならず夫婦関係が破綻するときがきます。肉体的な魅力は、老いや病気によって失われるときが必然的に訪れるからです。結婚とは性格や精神的な信頼や尊敬があってこそ、初めて長期的に維持できる関係です。木星は男と女という性を超えて結ばれる『信頼』という精神的な絆です。男と女として愛し合い、さらに人間同士として信頼しあったカップルには、極めて強い結びつきがあります。『愛』と『信頼』というふたつの堅い絆で結ばれているふたりは、いかなる障害が訪れても、決して別れることはないのです。


   ☆愛し合って肉体的に結ばれる男と女。信頼しあって
   結婚する男と女。『愛』という言葉は日本人にとって
   の水戸黄門の印籠のように決定的です。愛は麻薬のよ
   うに私たちをうっとりと陶酔させて、催眠術のように
   惑わせます。しかし、『信頼』という堅い結びつきは、
   長い人生を通して考えた場合には、愛と同じくらい、
   ときにはそれ以上に強い結びつきであるはず。そのこ
   とを、私たちはいつのまにか忘れてしまっているので
   はないでしょうか。


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