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占いの顧客層と同世代で、相談者の気持ちを親身になって受け止めることができるチャルマ・ヴィシュ蘭先生。その占いの特徴は、鋭い切り口と、今後に向けての的確なアドバイスです。そんなチャルマ・ヴィシュ蘭先生の占うインド占星術の背景にあるものをうかがいました。
占いは、目に見えない「幸せ」や「運勢の周期」に答えをくれた存在
──なぜ「占い」を始めたのですか?
子供のころから、自分を含め、友だち、家族など周囲の人を見ていて、人生にはサイクルというか、運命があるように感じていました。
たとえば「毎年、春ごろは調子がいい」とか「この色を着たら良いことが起こる」「いつも誕生日のころに母親とケンカをする」とか。
また、同じようにいい子にしていても、恵まれている子と恵まれない子がいたり、同じように努力し、実力があっても、認められる子と、
そうでない子がいたり。その違いがどこにあるのか、とても不思議でした。
そして、自分はなぜここに、この肉体をもって生まれたのか……。
子供のころ、何気なくテレビを見ると、当時の自分と同じぐらいの年の子供が貧困で苦しんでいたり、戦火の中を必死に生き延びていたりする様子が
映し出されていました。なぜ私がそこに生まれず、テレビに映っている子供たちがそこに生まれたのか、逆の可能性はなかったのか、
疑問に感じていました。
一方、目に見えないものの「価値」もつねに気になっていました。たとえば裕福で、仕事や健康にも恵まれ、表面上幸福でありながらも、
家庭不和などの問題で、ひそかに自分は不幸だと思っている人。逆に、お金もなく、仕事もそこそこで、健康とはいえなくても、
自分は満たされていて幸福だと思っている人……。身近でこのような人々を見るたび、目に見える部分だけで人の幸不幸は簡単には語れない、
という実感をもちました。
そういった意味では、幼少期から、自分自身や環境に違和感を覚えることが多かったのかもしれません。人は子供のころの私を「幸せ者」だと
言っていましたが、自分では幸せだと思っていなかったとか(笑)、そのあたりの「なぜ?」に答えをくれる存在が私にとっては「占い」だったのです。
占星術では、惑星の動きにある程度のサイクルがあります。ですから、これらが人の運気のアップダウンに関連しているとすれば、人の調子の良しあしに
周期性があるのは納得がいきましたし、人の幸不幸の表れ、物質的な幸福と精神的な幸福の表れ方の違い、また、なぜある人は目が悪く、
ある人は耳が良いのか、といったこともインド占星術を学ぶことによって納得がいくようになりました。
釈然としなかった部分を解明してくれた理論的なインド占星術
──インド占星術を始めようと思ったきっかけは?
初めのころはインド占星術の存在を知らず、ほかの占いを学んでいましたが、過去を検証していると、釈然としない点があったのです。
ところがインド占星術の存在を知ってから、再度釈然としなかった部分を検証してみたら、あっさりと納得のいく結果が出ました。
とくに夢中になったのは「ヴィムショタリ・ダシャー」という未来予測技法です。この技法によって、自分でも笑ってしまうほど、これまでの人生が
明確に表れていたので、目の覚めるような衝撃を受けました。そして気がついたら、呼吸をするのと同じように、自然に始めていたのです。
インド占星術は感覚やセンスといったものに頼らず、理論的なので、自分と相性が良かったということもあると思います。
良いことも、悪いことも、みな平等に意味のあること
──インド占星術の魅力は何ですか?
出生データさえ正確であれば、抜群の精度で時期の予測ができることです。
それと、努力によって変えられる「運命」の部分と、あらかじめ決められている「宿命」の部分を、ひとつの占術で読み解いていけるところがおもしろいと思います。
出てくる表示も具体的で役立ちます。たとえば何年の何月何日にどんなことが起こる流れになるのか、どんな気持ちになるのか、どんな行動をすればより良い結果に結びつくのか、
また行動するのに適切な日時はいつなのか……。哲学的、宗教的な背景があるのも魅力です。
カルマ論をベースにすると、良いことも悪いことも平等に意味のあることだと思えます。何かが起こったとき、そのことに一喜一憂しながらも、ふとインド占星術と
向き合うと、その物事がなぜ起きたのか? という因果関係が見えてきます。
現実と、インド占星術で表示されている物事がよく当てはまっていると、つくづく「人間は宇宙とつながっているんだ」という実感がわきます。インド占星術では、
生まれた瞬間の星の配置が、その人自身を表すと考えますから。
インド占星術は「当たる」ことばかり注目されますが、単に当てるだけのものではなく、より良く生きるためのツールでもあると思います。学んでも、学んでも、
まだ知らないことが続々出てくるところに、あきのこないおもしろさがありますね。
「占い」は自分が主人公であることを再認識させてくれるツール
──チャルマ・ヴィシュ蘭先生の占いの特徴は何ですか?
占いを的中させることにこだわるのはもちろん、占い結果を受けて、これからどのようにしていけば良いのかという対策には力を入れています。インド占星術の場合、
宝石をもったり、ヤジニャ(インド式加持祈とう)をすすめるのが基本ですが、高額ですし、日本では霊感商法とまちがわれることもありますので(笑)、できる限り、
その人の行動や心の持ち方で対処できる方法を模索しています。
そして、将来の予測をして、物事の起こる時期を知ったり、対策を練ったり、あるいはこれまでの人生を振り返ったりするなかで、「生きているのが楽しい」と
感じられるような占いを心がけています。
「占い」は、たとえ変えられない宿命の中にいたとしても、やはり自分が主人公だということを再認識できるツールだと思います。生きていることそのものが可能性なのですから。
「自分はそんなにダメじゃない」ということに気づきましょう。死ぬのは一瞬かもしれませんが、ひとつの命をつないでいくのは大変なことです。
ですが、苦しい日々も、明日にはがらりと変わってしまうようなことも現実にはありえます。後ろ向きもマイナス思考も、すべて含めて肯定してしまうというか、そういった光を感じさせるようなパワフルさが、私の占いの特徴だと思っています。 |
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