みなさんは最近、夜空にきらめく星々を見上げたことがありますか? 科学万能といわれる現代に生きる私たちでさえ、悠久のかなたから届く星の光を見つめていると、この地上で生きるわが身の運命に、ふと思いをはせてしまうものです。また、煌々(こうこう)と輝く満月の光に、あやしい胸騒ぎをおぼえることもあるでしょう。
はるか昔、古代バビロニアにおいて、古代の人々も星空を見上げ、そこに現れる現象を観察し、地上で起きる出来事の前兆を読み解いていました。現在の西洋占星術のルーツは、この古代バビロニアの予兆占星術にあるといわれています。その後、占星術はギリシャに渡り、個人の運命を読み解く現在の占星術の基礎が完成したといわれています。
現代に至るまでさまざまな変遷を経て、数多くの技法を発展させている西洋占星術では、実際の天空を模式化した図をもとに占断をいたします。この図とは、ある地点における、ある瞬間の天空の状況を表した二次元の図のことで、占星術では「ホロスコープ」と呼んでいます。ホロスコープは、おおまかに分けると、惑星・サイン・ハウスから構成されており、西洋占星術とは、このホロスコープをもとに、あらゆる事象を読み解く占術なのです。 |